個人民事再生法とは
個人民事再生法とは、平成11年にできた法律です。経済的に苦しい状態にある債務者や事業、経済生活を再生させる為の法律です。言ってみれば倒産法の一つでもあります。今までは同じ目的として和議法と呼ばれる法律ができたのですが、これは大正11年に作られました。
しかし民事再生法が施行されたことによって2000年で廃止されています。簡単な手続きの構造は基本的には変わらず、再建計画のための可決要件をさらに緩和するというような方法で、とても使いやすい、利用しやすい法律を作ったのが個人民事再生法です。手続きをすることができる人というのは特に法律では制限されていません。
個人でも株式会社でも法人でも、事業所でも利用することができます。実際に、そごうや平成電電なども利用しているという経緯があります。今まで利用されていた和議法は破産の原因のあることが手続きを始める条件になっていましたから、再生するには少し手おくれであるというケースもあったのですが、民事再生法の場合には、破産手続き開始の原因を生じる恐れのある人なども利用することができますから、これは早い段階での手続きができるようになったということになります。
利用する場合には、再生手続きの申し立てをすることになりますが個人で行うのではなく、弁護士や司法書士に相談をしたうえで行うということになっています。裁判所は条件を満たした再生手続き開始の申し立てがあった場合にはすぐに決定してすぐに効力を活かすことができます。
個人民事再生法の条件
個人民事再生法は、個人事業者、サラリーマンなど対象となる人は色々といますが、救済再生を目的として作られた法律です。この個人民事再生の場合には、一定の条件をクリアしていなければ適応になりません。例えば個人事業者の場合には、一定額の定収入があるということ、債権者の半数以上の同意が必要であること、住宅ローン以外の債務の総額が3000万円以内で、3年以内に返すことができることというのが条件です。
個人の例えばサラリーマンなどの場合に、民事再生法の対象となる場合には、弁済総額は年収の2年分から、最低限度の生活費を除いた額に対して3年間で返済していけば、残りの借金は免除されるということになっています。こちらの場合には債権者の同意は必要ありません。住宅ローンに関しては、ローン弁済期間を最大で10年延長可能となっていますが、最終弁済時に債務者の年齢が70歳までであることが決められています。
このように個人事業者とサラリーマンに対しては、内容が若干違っているのですが、個人民事再生法にはこうした条件がありますので、この条件に当てはまるかどうかを確認した上で債務整理の手続きをスタートさせるということになります。素人が個人で行うには手間も時間もかかりますので、弁護士や司法書士などの専門家に相談をしたうえで利用したほうがスムーズに、個人民事再生法を利用して生活を再建することができるので、早めに相談するようにしましょう。
個人民事再生法と破産法の違い
個人民事再生法と破産法の違いについてですが、今まで個人で清算をするという場合には破産法という方法しかありませんでした。破産法とは、今でいうところの自己破産のことになります。ですから借金の返済に苦しくなり、どうしようもなくなったという場合には、自己破産をするという方法しか選択肢がなかったのです。
破産法の場合には申し立てをしたときから、世間的には破産者であるというレッテルを張られてしまいますし、申し立てをしたときから、一切の弁済を受けることができなくなります。住宅ローンを持ったまま自己破産をしたという場合には、住宅も手放さなくてはいけませんでした。これを見てみると、債権者にとっても、債務者にとっても不利になるようなことが多いのが破産法の特徴です。
それに比べて個人民事再生法の場合には、債務者が一定の額を弁済した場合には、残った借金は免除されますから、債務者は破産者というレッテルを張られなくて済みますし、生活の再生をすることが可能です。債権者にとってもメリットは大きく、破産されるよりも借金の回収が多くできるというメリットがあります。
債務者は破産法に比べると、住宅ローンの返済延長もできますし、できる限りマイホームを自分のものにしたまま手続きをすることができます。そして破産法とは違って、債務者は、資格制限など社会的な不利などもほとんどありませんから、生活の再建がスムーズにできるのです。
